Q&A

日常業務でのちょっとした疑問・サポート校からいただいた質問・ある日ふと気がついた仕事のコツなど、なんでも更新してみてください。HP担当以外でも更新できるようにしてあります。
解決しなかった疑問・質問などは、サポート校へ尋ねるか、MLやメールフォームからお尋ねください。

日常業務関連

  • まずは引き継ぎをしっかりと受けてください。校内では、司書教諭、図書課の先生などが頼りになるでしょう。
  • サポート校(高等学校を聞いてみてください。特に、4月に行われる第1回司書部会では「初任者研修」を行っていますし、そのあとには少人数グループに分かれ、様々な質問ができる「フリートーク(情報交換)」の時間も設けてあります。赴任してきて分からないことをメモしてくると、有意義な時間となるでしょう。
  • 「学校図書館実務の手引き」をこのHPで見ることができます。必要な個所は印刷して手元に置いておくのも良いでしょう。

経験の少ない司書の方に、図書館業務全般について気軽に相談しあえる体制をつくっていきたい、ということから始まった事業です。
サポート校に連絡(電話・メールなど)をすればすべてが解決する!というわけではありませんが、一緒に解決策を考えたり、もっと詳しい問い合わせ先を紹介したりといったこともできますので、まずはお気軽に連絡してみてください。
基本的には、司書部会で同じ地区の学校がサポート校になっています。
サポート校の一覧はネットワーク研究委員会のページに掲載してありますので、ご確認ください。
万が一、一覧に含まれていない学校がありましたら、お手数ですがメールフォームよりご連絡ください。

  • 「面白い本」というのは、人それぞれです。自分にとって面白かったものが、相手にとっても面白いとは限りません。しかし生徒は多くの場合、「なんか面白い本ないですか?」という聞き方をしてきます。利用者を知り、利用者と本を結びつけるのが司書の役割でもあるので、聞いてきた生徒が面白いと感じるものを、コミュニケーションをとりながら探すと良いでしょう。
  • とりあえず「あるよ」と答えて、その生徒がどういう感じの本が好きかなど話をしながら選ぶ。
  • 最近自分が読んだ本を「面白かったよ」などと言って紹介する。
  • 生徒から人気の本を「人気があるよ」などと言って紹介する。
  • 「司書のオススメ本」も参考にしてみてください。
  • 基本的には、次のものを柱に考えると良いでしょう。自校の選書基準も見ておいてください。
    • 生徒・職員の興味・関心に応える資料
    • 授業・学校行事に役立つ資料
    • 進路関係の資料
    • 図書館運営上必要な資料(蔵書構成を整えるための資料)
    • 自校で作成された資料
  • 選書のための情報源としては、次のものが挙げられます。
    • 雑誌・新聞などの印刷物(書評など)
    • インターネット(書店サイトなど)
    • その他、書店で直接見る、司書部会で紹介された本、他校の図書館のHP、などがあります。
  • 上記のようなツールも使いつつ、生徒や先生からのリクエストも大事にしましょう。
  • 予算については、各学校によって事情が異なります。同じ県立高校でも、学校によって異なる部分もあるので、事務室の担当の方とよく相談をしてください。
  • その際に、図書館用予算内で毎年必ず必要になる経常費用を考慮しておく必要があります。
    • 図書館システム保守料、MARC使用料などシステム関連
    • 雑誌、新聞購入費、図書館報、などの書籍以外の費用
    • その他消耗品費など
  • 県立学校であれば、予算は事務室の方に聞くことができます。その予算から経常費用を引き、毎月の図書購入予算を考えるのが良いでしょう。
  • 風を送ってみよう…ということで、外廊下でひたすら本のページをぱらぱらとめくり続けました。それから、本と脱臭炭をビニール袋に入れて数日放置。また、ぱらぱらとページをめくる…これを繰り返しているうちに、若干匂いは薄らぎました。(司書部会ML:[sisho33:01643])
  • ファブリーズ、脱臭剤・コーヒーの粉などと一緒に袋に入れておく(司書部会ML:[sisho33:01646])
  • 扇風機などでにおいを拡散させる(司書部会ML:[sisho33:01646])
  • 図書館だよりなどで「○○の本が行方不明です」などと周知して返却を促す。
  • 終礼連絡などで「○○の本を借りている人がわからなくなりました。心当たりがある人は図書館まで。」という連絡を入れる。「図書館システムのエラーで~」と添えると、誰の責任というわけでもなくなるので、本が返却されやすいかも。
  • 「(紛失した)○○の本を持っていた人に「返して」の署名ご協力を」と置き、そのコピーと、今までの貸出回数など数値で人気がわかる記述をして、再度クラスで呼びかけてもらった。大人が返してと言っても無視されるかもしれないけど、同じ生徒が怒っていたら「やべぇ、自分がやったとばれたらひどい目に…」と思うかな?とチャレンジして見たら成功でした。ちなみに、犯人探しはしないように暗に示してはいます。(司書部会ML:[sisho33:01636])
弁償してもらいましょう!!「生徒にお金出させるなんて気が引けるわぁ~」と思ってる方もいるでしょうが(私は思っていたよ)、「借りたものは返す」ということを指導するのも私たちの役割です。生徒が本を紛失した場合(督促しても戻ってこない場合)は、
  • 請求書を渡して、代金を支払ってもらう〈A校〉
  • 同本を買って持ってきてもらう(古本でもOK。手に入らない本の場合はこちらが指定した代本を準備してもらう)〈B校〉
などで対応してください。図書館の本は「共有財産」であることを認識できる年齢です。学校図書館ですべき「教育」の一環として、キチンと弁償してもらいましょう!(司書部会ML:[sisho33:01063]他)
  • A5版の用紙に、督促理由(返却日がすぎている、次の予約がはいっているなど)と、返却日(貸出日)、書名をかいて、書名などが見えないように用紙を折ってセロテープでとめたものを、担任の先生を通じて生徒に渡してもらっています。(司書部会ML:[sisho33:00394])
  • 定期的に督促状を出していると、生徒も意識して返却をしてくれるようです。
    (毎月、2か月に1度、学期に1度、定期テスト毎になど)
  • 予約が入りました、という通知を出すのも効果的です。
  • 何度督促しても返却されない場合には、督促状に(赤字で)金額を書いておく。弁償したくない!という気持ちから、返却率がUPするはず。
  • 毎月督促の紙を封筒に入れて担任に渡してもらっています。プラスほとんどのクラスが「総合」の時間に図書館を使いますので、その生徒をつかまえて直接督促。最終手段は、三者懇談の際、担任から保護者に図書の料金を弁償してもらうことです。この時生徒が「家にはある」と言えば、「何時までは待って、返ればお金は返すから」と言います。3年生で卒業間際になった場合は、卒業試験が終わって学校に出てこなくなったら電話かけまくり作戦、それでも駄目な時は、「卒業証書は渡せません」と通達します。今までに1度卒業式の日までかかった生徒がいましたが、大学生と違って「卒業証書は渡せません」と通達すればだいたい返しに来ます(大学生は証書はもらわなくても卒業には関係ないと来ない学生も)。弁償のことは、ちゃんと学則などに明記した方がいいでしょう。名前を掲示するのも、学籍番号じゃ意味がないので、例の個人情報保護に絡んで、ちゃんと「未返却者は名前を掲示します」とカウンターにでも貼っておけば、いいと思います。違反者なのですから。(司書部会ML:[sisho33:00398])
  • 職員朝礼の際、図書主任から一言、各担任の先生へ「図書の返却期限が守られていないケースが最近多いのでホームルームの時間で、期限を守るようご指導方お願いします」と言ってもらう。(司書部会ML:[sisho33:00395])
  • 校内ほぼ土足で、図書館はスリッパ履き替え。掃除機(コンドルバキュームクリーナー集塵容積9L)1台で掃除。館内裸足だと、押しピンを落とさないように要注意。タイルカーペットだとガムの処理が困ります。(司書部会ML:[sisho33:01629])
  • 入り口でスリッパに履き替え。掃除機は古くて大きいものが2台、業務用コロコロ2つ。(司書部会ML:[sisho33:01631])
  • 開館時には開けている学校が多いようです。カーテンやブラインドを開けているだけで図書館も明るくなりますし、生徒も気安く来館できるでしょう。
  • ブラインドが開いている=開館のサイン、としている学校もあります。
  • 直射日光が気になる時間帯だけ閉めるなどしても良いでしょう。
  • 図書館の本は、著者ごとに分けて排架するのではなく、その本の内容による分類番号の順に排架されます。よって、同じ著者の本でも異なる分類の棚に排架されるのは自然なことです。
  • 生徒の利用しやすさなどを考慮し、1か所にまとめておきたい場合には別置コーナーや展示コーナーなどを活用しましょう。
  • バーコードは、本の背表紙を左にして、下・左から2cmあたりの統一した場所に貼ります。
    • 蔵書点検などの際に、バーコードが統一された場所に貼られていることは重要です。
    • バーコードを貼る位置に文字や絵がある場合には、多少位置をずらして貼っても構いません。
    • 布張りの本など、貼ったバーコードが剥がれやすいようなら、本の背を左にし、表紙(背表紙)をめくった位置に貼るのも良いでしょう。
  • 背ラベルは本の下から1cm程度あけて貼ると、見た目にも安定します。
    • バーコードと違い、ラベルを貼る位置にタイトルや著者名がある場合にも、ラベルを貼る位置をずらす必要はない。
  • 基本的には3桁で良いでしょう。
  • 自校でこれまでに受け入れた本を見てみましょう。小数点以下まで記入している分類は、それにならうのも良いでしょう。重点的に購入しているジャンルの本は、小数点以下まで取ることが多いようです。
  • どうしても悩むようであれば、MARCに記載されている通りに記入すれば良いでしょう。
  • 書庫がある学校で書庫にゆとりがあるなら、まず書庫移動を考えてはどうでしょうか。書庫入れの本を選ぶときには、利用が少ない本や古い本から考えるのがいいと思います。パソコン管理で場所の表示を「書庫」などとしておけば、探すときに困りません。
  • 書庫がいっぱいで本が入らない状態であれば、廃棄を検討するのがいいと思います。県立図書館に所蔵があれば搬送便でいつでも取り寄せができるので、廃棄しても安心です。一人で選定せず、図書課の先生に相談して複数の視点から本を選定するのがいいです。
  • 廃棄には思い切りが必要ですが、書架にゆとりが生まれ、空いたスペースに表紙を見せて並べることができ、利用者が本を手に取るきっかけが生まれます。新しく購入した本も古い本に埋もれず見つけてもらいやすくなると思います。また本を書架から抜く時や返却の作業時にも、ゆとりがあるので出し入れが楽です。

図書館システム関連

  • 使用しているシステムの、サポートセンター、ヘルプデスクなどがあります。
  • 同じシステムを使用している学校の司書にも聞いてみてください。
  • それがどこか分からない、という場合もあると思います。まずはサポート校に連絡をとってみてください。
  • 2014 年4月8日にWindowsXPのサポートが終了します。言い換えれば、現在、ネット接続しているPCでOSがWindowsXPのマシンは、2013年度終了までに予算要求などでWindowsVista以降のOSのマシンに更新する必要があります。
  • このような事情により、2013年からしばらくは、使えない古いPCを廃棄することが増えてくるかもしれませんが、その際、校内の情報管理担当者とよく相談して、廃棄の前段階に行うデータ削除、廃棄のタイミングなどを確認しておく必要があります。デスクトップPCについては、年に1回決められた時期に指定の場所に持ち込むという形で廃棄処理する学校が多いようです。
  • PC内のデータ削除作業は結構大変です。仮に情報管理担当の先生が手伝ってくれたとしても、データ削除は1台につき1時間程度かかることが普通なので、台数が多い場合、結局手順確認の上、図書館担当のほうで作業することになったりします。廃棄物回収業者がデータ削除までやってくれるケースもありますが、必ず削除してくれるという保証はないので、できれば自前でデータ削除しておきたいものです。もしデータ削除の件で行き詰まったら、フリーソフトとして「Ultimate Boot CD」というのがあって大変便利です。ISOイメージファイルの書き込みソフトが使える人であれば、ダウンロードしてCD-Rに焼きつけるだけで使用できるので、それほど難しくありません。「UBCD」などのキーワードでググって関連サイトを確認の上、使用されることをオススメします。
  • 生徒は1学年上がるので、しないといけません。マニュアルを見る、前任者に尋ねる、ヘルプデスクに相談する、など必ず処理を行ってください。
  • なお、新クラス発表前に進級処理を済ませていた場合、生徒がクラス発表前に新しい自分のクラスを知ってしまう、という事態も起こりえますので、注意してください。
  • (1)図書のデータを登録し、(2)貸出・返却・予約などをシステム上で行え、(3)必要に応じて統計などが出せるようになったら、システム化が完了です。
  • システムに登録することで、原簿をつけていることになります。別の冊子などに原簿をつける必要はありません。ただし、パソコンやデータが破損した場合に備えて、バックアップデータは必ずとっておいてください。
  • 貸出手続きにカードを使用していた場合、その装備は省くことができます。
  • 蔵書印などはシステム化によって省いたりするようなものではありません。

相互貸借

パソコンのキーボードの「Ctrl」キーと「F」キーを同時に押します。
すると、「画面内検索」を行うことができるようになります。
このときに、県立図書館の資料のバーコードを、バーコードリーダーで読み取ることで、該当する資料を一発で探し出してくれます。
借りている本が大量で、探すのに時間がかかる~という人はぜひ試してみてください。

  • 市立の学校については、県立図書館が直接支援をするのではなく、市立図書館が支援をするようになっています。その、直接支援をする市立図書館を飛び越えて県立図書館が支援をするべきではない、というのが県立図書館の見解です。
  • 県立図書館の資料を使いたい場合には、まずは市立図書館に相談をしてみてください。

著作権

  • 楽譜のコピーは認められません。
  • 通常は図書館法第35条により、学校の教育活動に必要なコピーは許諾なしにできることになっています。この教育活動には、文化祭や修学旅行などの「特別活動」も含まれています。ただし、部活動は「特別活動」に入らないという見方が一般的で、コピーする場合は手続きが必要です。
  • 著作権を持つ人から、もしくは著作権を管理している団体(出版社)から得ます。
  • 電話でも郵送でも可能です。
  • 郵送の場合は、「著作物使用許諾願い」と「使用許諾書」を作ります。
    • 著作物使用許諾願い……学校名・所在地、学校長名、担当者名、著作物名、使用目的、使用日時、使用範囲、使用方法
    • 使用許諾書……著作権者名、著作物名、使用日時、許諾範囲、許諾条件
      などを記載します。

キーワード関連

司書教諭とは、12学級以上ある学校の「教諭」が、学校図書館法に基づき任命される職名。